仕事電気工事

◇新型コロナウイルス禍が収束後、建設業は新たなステージを迎える

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新型コロナウイルスを契機として、建設業におけるこれまでの商習慣に変化が起きる可能性もある

編集長のイグチです。

ここにきて、大手・中堅ゼネコン各社が新型コロナウイルス感染拡大を予防するため、国内のすべて、あるいは一部の対象地域に限定し、得意先や各専門工事会社(協力業者)との協議を行ったうえで、工事作業所(現場)を閉所する動きが散見されています。

清水建設は、3人が新型コロナウイルスに感染し、そのうち一人はPCR検査後、自宅で待機していましたが、病状が急変し、その後亡くなり、死後、陽性反応が明らかになった、と自社のホームページで公表しました。

作業所の一定期間閉所は、建設現場に係わるさまざまな人たちに影響を及ぼします。例えば、マンションやショッピングセンターあるいはホテルの新築工事を発注した施主においては、工事が中断されることから、竣工が遅れて完成時期が延びた場合の当該事業における損失の発生という問題が起こります。

また大型の新築工事では、電気工事、管工事、内装工事といった20以上の専門工事業が係わりますから、協力業者に及ぼす影響は大きいモノがあります。現場が休所になった場合、協力業者は仕事をしたくてもできません。もし休所の期間が一ヶ月続いたとすると、仕事をしていないので一ヶ月分の工事代金を請求することができません。結果として、資金繰りが悪化します。

このような問題や課題について、どのように対処すれば双方にとって良いのかを相互に協議することは大変な作業となるわけですが、そうしたなかで、大手・中堅とされる、業界をリードしていくべきゼネコンが作業所の閉所を公表したことの意義は大きいと思います。

電気工事会社の話によると、ゼネコンは発注者に休所の話を申し出ていたということです。でも、工期が延びることによる損失が発注者に発生するため、なかなか実行にいたらなかったということです。もちろん、すべての現場で休所の要請がなされたわけではないと思います。

でも、ゼネコンの社員が新型コロナウイルスに感染するなかで、閉所を公表したことには、発注者の従属的な下請業者ではない、独立した業者としての意思が感じられます。

今後、新築工事では、社員や関連する協力業者の健康と安全を図るため、土日を休日とする工程管理を行い、完全週休二日制を前提とした工期を発注者にお願いする動きが高まっていくと思います。