水素エンジン 風力発電

建設・電設業界ザッピング  業界ニュースをクローズアップ52

投稿日:2021年9月3日 更新日:

現在のTOCビル。1フロアの面積がとにかく大きい

◇今週も建設・電設関連の話題をお届けします

前回最後にちらりとご紹介したように、大林組が開発・製造した「地熱発電由来」のグリーン水素を活用した水素エンジン搭載のトヨタ・カローラが、7月31日・8月1日開催の「スーパー耐久レースinオートポリス」(大分県)に参戦し、好成績を挙げました。

これはトヨタが主体となって進められている「カーボンニュートラルなモビリティ社会実現」に向けて、開発中の水素エンジンの性能を拡大し、試すためのプロジェクトです。

それに先駆け、5月21日に富士スピードウェイで開催された「富士SUPER TEC24時間耐久レース」にも参戦して好成績を収めたトヨタ・大林組の合同チームですが、同プロジェクトにおける両社の取り組みの詳細について、トヨタの公式サイトでは次のように紹介しています。

◇大林組の取り組み

「大分県九重町で日本初となる地熱発電電力を活用したグリーン水素を、複数の需要先に供給するまでの一連のプロセスを実証。地熱発電由来のグリーン水素を水素エンジン車輛に供給。実証期間は2020年8月~2024年3月。水素供給能力:10N㎥/h」

◇トヨタ自動車九州の取り組み

「太陽光発電により製造した水素を、工場内で使用するフォークリフトや施設の照明等に使用。太陽光発電由来の水素を水素エンジン車両に供給。水素供給能力:24N㎥/h」

九州地区はもともと再生エネルギー比率が全国的に見て高く、水素の研究も盛んな地盤があるそうです。水素エンジンを媒介にした大林組・トヨタの今後のコラボの行く末が期待されます。

次も建設会社による自然エネルギー関連のニュース、こちらの主役は鹿島建設と住友電気工業です。

日刊建設工業新聞電子版(8月20日付け)によれば、総合商社・丸紅などが設立し、鹿島・住友電気工業JVが建設を担当する秋田洋上風力発電プロジェクトが、今年の秋には完成予定を迎えるとのこと。

このプロジェクトの舞台は、秋田県秋田市・能代市の沖合に建設が計画されている「着床式洋上風力発電施設」で、現況では、基礎の据え付け工事が順調に推移しているようです。

並行して、今後は秋田港と能代港の港湾区域内に、ブレードの直径117mの風車を計33基新設するとのこと。2022年に完成のあかつきには、総出力138・6メガワットの風力発電所になるそうです(全体のプロジェクト名は『秋田港・能代港洋上風力発電施設建設工事』)。

こちらも今後の進捗状況が期待されます。

またまた昭和史を飾る名物ビルの解体ニュースです。そのビルの名はTOC(テーオーシー)ビル。

品川区西五反田7丁目に立地するTOCビルが竣工したのは1970(昭和45)年。この年は大阪万博が開催されるなど、高度経済成長時代末期を飾る時期であったとともに、絶頂期だったともいえます。

ちなみにTOCは東京卸売センターの略称。地上13F地下3FのTOCビルは当時としては珍しいオフィスビルとコンベンションビルを混合させた多目的ビルで、落成当時の容積率は日本最大ともいわれました。

ビル全体が一つの街のような様相で、医療機関や神社までが入居するというバラエティ豊かなその環境は、しばしば映画やテレビのロケにも使用されるほどでした。解体は2023年から、建て替えは(2027年竣工予定)とのこと。どんなビルになるのでしょうか。