第二種電気工事士

建設・電設業界ザッピング  業界ニュースをクローズアップ48

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台風被害対策には防災システムの切り替えが有効に!?

◇今週も建設・電設関連の話題をお届けします

岩手日日新聞のウェブ版をみていたら、県立水沢工業高校電気科にまつわる、面白いニュースが出ていました。

本欄ではおなじみの水沢工業高校電気科ですが、今回の話題は同校電気科によるボランティア活動に関するもの。第二種電気工事士の資格をもつ同校の生徒6人が、岩手県奥州市の公共施設「小黒石自然体験交流館」内の電気設備の点検を、今月12日に行ったとのニュースです。

授業で学んだ電気技術の知識を、実際の現場で役立てる課外授業の一環としてのボランティア活動で、同校ではもうずいぶん以前からの恒例になっているのだそうです。

工事の実施先は毎回、水沢市社会福祉協議会がセレクトしており、公共施設以外にも、従来は個人宅などからの要請があれば応じていたようです。しかし、新型コロナの関係で、今年は公共施設に的を絞ったのだとか。

生徒たちは自然体験交流館の空調設備、調理室の殺菌灯などの調整を行い、さらに館内清掃もこなすという奮闘ぶりだったそうですが、これ、実にいい企画ですね。

工業高校の電気科に限らず、専門学校の電気・電子科関連などでも、在学中に第二種電気工事士の資格を取る例は少なくないと思いますが、地域の公共施設や学校などで水沢工業高校電気科の生徒たちと同様の活動をすれば、かなり感謝されることでしょう。

同じ地域内にある電気設備工事会社の技術者が、そうした生徒、学生たちの指導者的役割で同行するというような、安全を期した体制を整えれば、より一層、地域で感謝されるのではないでしょうか。

同時に、業界企業にとっては工業高校や専門学校との貴重な交流事業になりますし、生徒や学生たちにとっては「本物の電気設備工事会社の技術者との交流」のみならず、自分たちがこれから入っていくかもしれない社会の息吹や雰囲気を、事前に吸収するいい機会になることでしょう。

出前授業などでの客観的な交流ももちろん貴重ですが、「現場での共同作業」を通じての交流は、より一層のさまざまな効果が得られるのではないでしょうか。

業界団体による仲介などがあれば、企業側も学校側も、さらにやりやすくなるはずです。

ぜひ、ご一考を!!

「Cnet Japan」のウェブサイトを閲覧していたら、台風19号をキッカケに群馬県吾妻郡が防災施設の再考に踏み切り、その結果として「再エネ導入防災施設」を決定したとの話題が出ていました。

吾妻郡は草津白根などの活火山がある土地柄であるため、以前から火山防災には注力してきましたが、照明のLED化や太陽光発電の設備導入など、環境に配慮した施策を続けるうちに、防災施設そのものを、持続可能な自然エネルギーを全面的に採用する「再エネ導入防災施設」化していこうということになったのだそうです。この企画推進のサポート役を担ったのが、電動工具などでおなじみのパナソニックライフソリューションズ社(マーケティング本部関東営業部)。

関東北部から信越地方をエリアとする同営業部は、電設資材全般を広く扱っている関係もあり、まさにサポート役にピッタリ。かくして吾妻郡高山村の保健福祉センター、東吾妻町の本庁舎やコンベンションホール、さらには町民体育館、中学校体育館など、近隣町村の公共施設を幅広く「再エネ導入防災施設」へと転換していったのだそうです。(以下、詳細は次号)