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台風 太陽光発電システム

建設・電設業界ザッピング  業界ニュースをクローズアップ8

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自然災害の克服はいつの時代も建設関連技術の指針だ

◇今週の建設・電設関連ニュースは台風特集です

本日(9月7日)は九州地方を通過した台風10号の話題で持ち切りですが、12時現在、九州では延べ約50万戸もの停電が発生しているとのこと。

当該地域の業界企業の皆さんには、自らの危険回避をベースに、復旧活動にも2次災害への細心の注意をもって取り組んでいただけたらと、心から祈らずにはいられません。

台風による停電事故の要因の一つは、強風や土砂崩れなどによる電柱の倒壊ですが、それとは別に、最近は電気設備工事に関連する「感電死亡事故」が多発しているようです。

一般社団法人・日本電設工業協会によれば、経産省産業保安グループから、今年8月28日付けで「緊急注意喚起!/感電志望災害の多発について」と題する文書が送られてきて「本注意喚起を協会員等に周知し、さらなる電気保安の確保にご協力いただきたい」旨、記されていたとのこと。

ご承知のように毎年8月は経産省と業界が連携して取り組む「電気使用安全月間」と定められており、その一環としての注意喚起のようですが、経産省の統計では今年8月は7日、20日、25日にそれぞれ「感電死亡災害(2件は感電死、1件は電気工事中の資材落下衝撃死)」が愛知・福井・富山で発生しています。

新型コロナウイルスへの対処と猛暑への対策など、今年の夏は現場作業には辛い状況が何層倍にも広がっています。

現場作業における安全の徹底および注意の喚起には、くれぐれも怠りなきよう、本誌編集部も心よりお願いいたします。

感電事故への注意喚起では、太陽光発電協会も9月1日付けで「太陽光システムの水害時の感電の危険性について」および「太陽光発電設備の水没による感電防止及び、被災設備の点検・撤去に関する手順・留意テクについて」と題する情報を続けざまに発信。

台風シーズンたけなわの注意喚起を繰り返し呼び掛けています。

太陽光発電協会の作成したパンフによれば、水害などで水没・浸水した太陽光発電システムは、破損した状態でも太陽光が当たると即座に300V以上の電気を発電するとのこと。そうした状態の太陽光発電システムに近寄ったり、触ったりすることは感電の大きな原因になります。

業界企業の皆さんはもちろんプロですから、そのようなことは百も承知でしょうが、NEDOの実験によれば、水が引いた後にも漏電は起こるし、感電事故も起こりえるとの結果が出たようです。

そのデータは太陽光発電協会の公式サイトに掲載されていますので、ぜひご一読をお願いいたします。

今回はもう一つ、台風関連の業界ニュースをお届けします。9月4日に発信された竹中工務店のニュースリリースによれば、台風などによる強風が建物にどのような影響を与えるかについての予測(とくに台風ごとに違う最大瞬間風速なども)を、地形のそれぞれ違う市街地ごとに正確に算出できるシステム「カザミドリ」を開発。同システムから得られる各種のデータに基づいて、市街地開発事業や建物の設計の際に有効活用する旨発表しました。

台風を始めとする自然災害は年を追うごとに大型化しつつありますが、それに対する業界企業の安全安心を追求する技術革新もまた、着々と進められつつあります。いつか人間の叡智が自然災害に追いつく日が来ることを願わずにはいられません。