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電業特報編集部・プチ総力特集 2018.09

2018/09/28

◇はじめに

 本・プチ総力特集欄(毎月第 3 週ないし 4 週掲載)ではこれまで、電気設備業界における人材不足を改善する代表的な方策とされる「女性の就労(6 月)」および「シルバー世代の就労(7 月)」問題について、ささやかに考えてきた。
 その結論を端的にいえば、女性とシルバー世代の活用(活躍推進)についてはやはり、業界を挙げて積極的に進めるべきであり、それが業界の近未来図には不可欠だというものだった。
 その点、今回の「外国人の就労」問題については、ちょっと色合いが違う。資格問題がシビアな電気設備業界は、外国人雇用が必須テーマとされる建設関連業界のなかでは、周知のように例外的な位置付けにあるからだ。
 国の方針としては、女性の活躍やシルバー世代の活用と同様、外国人の雇用は、人口減少時代に入った日本の労働力不足解消に不可欠の方策として、あらゆる産業界において今後、推進するべきテーマであると打ち出されている。
 そのための在留資格の見直しや、発展途上国への技術委譲支援などを目的とする技能実習生制度の施行など、雇用形態の整備・拡大が矢継ぎ早に行われており、外国人就労者の数はさまざまな形を伴いつつ、全産業を通じて着実に進捗しているといえる。
 ところが前述のように電気工事に関しては、従来の建設関連業種的な需要だけでなく、パリ協定(2015 年12 月締結)以降、いわゆる「エコ商品への切り替え」が《電化》商品のあらゆる分野に及び始めている。電化製品や家庭の電化システムだけでなく、事業所や工場への EMS(エネルギー・マネジメント・システム)商品の導入、太陽光発電を始めとする自然エネルギー関連商品などのエコ化は大きな市場を形成しようとしている。さらに IoT 技術を使った家電や住宅など、先端技術関連の新たな需要も電気技術者には生まれつつあるし、そのための資格整備(スマートマスターなど)も多角的に進みつつある。
 あるいは電力の自由化以降、他分野のさまざまな企業群が「電気設備業」への進出を果たしており、その流れは今も続いている。
 かくして、従来であれば電気設備業界に就職するのが既定路線だった、例えば専門学校の電気工事コースの学生の卒業後の進路は、ほぼ際限もなく幅を広げつつある。人口減少時代も手伝って、ただでさえ売手市場の就活戦線において、電気設備業界への学生たちの関心はさらに薄れようとしているとされる。
 だからこそ、女性やシルバー世代の活用・活躍とともに、優秀な外国人就労者への期待が高まるわけだが、前述のように「電気工事士としての資格問題」があるため、なかなか外国人の雇用が進まないのが現状だ。そんななか、それでも腰を据えて外国人技術者を育てようとしている業界企業はあるし、地方の専門学校による画期的な取り組みも始まっている。
 以下、そうした取り組みの具体的な事例を取り上げさせていただきながら、電気設備業界における外国人雇用、外国人就労者を巡る現況および課題などを、考えていきたいと思う。(以下詳細は週刊電業特報第3068号に掲載しております)