☆営業トークに好適!!10月の記念日特集③
毎年10月27日は「文字活字文化の日」なのだそうです。これは2005(平成17)年7月29日に施行された「文字・活字文化振興法」に基づく、国による制定なのですが、意外に知られていませんよね。
そして、なぜ10月27日なのかといえば、1947(昭和22)年から毎年行われている「読書週間」(毎年10月27日~11月9日)の「初日」と連動させてのものなのです。
ここで気づくことの一つは、1947年という戦後間もない時期に「読書週間」が設けられたことの時代背景です。一つには敗戦に至る過程で東京など日本の主要都市は、空襲による被害でこの時期、荒廃しきっていました。
国民全体に食料を行き渡らせることすら難しかった当時、荒廃した国土の中から、日本は、そして日本人は新しい「世の中」を作っていかなければなりませんでした。
食料も足りず、戦勝国であるアメリカなどの援助がなければ、国土を再整備するための機械類やマンパワーも不足していた当時、目先の対処だけでなく国民全体、特に国を振興させる次世代たる青少年の育成も同時並行して行わなければならず、読書習慣を浸透させることは、その有力な方法でした。
この読書週間による読書習慣の浸透がどの程度成功したのか否か、その数値的効果は分かりません。しかし、昭和までの街中の風景として、書店の立地が日本の隅々まで行き渡っていた事実を挙げれば、国民生活における読書習慣の地位は、かなり高まっていたことが分かります。
片や、2005年という時期に「文字・活字文化振興法」が施行された時代背景を見ると、当時は漫画文化・アニメ文化が最盛期を迎えていた時期であることが分かります。
漫画文化・アニメ文化は今も、ネット全盛の時代状況の中、ネットという新たなメディアを得て、むしろ拡大しつつあるといえます。
半面、活字文化・文字文化は紙媒体の衰勢によって、もはや主流とはいえない状況に陥っています。
しかし、文字・活字のもたらすさまざまな効果は、漫画・アニメともまた違う特性を持っており、脳の発達面からいっても、人間の成長に必要不可欠な力を持っています。少なくとも文字・活字文化は、漫画・アニメ文化と共存していることが望ましく、いたずらに衰退していいことはありません。出版文化の保護という意味合いも含め、文字・活字文化振興法の施行はそうした時代的な危機感を反映していたことも事実ではないでしょうか。
何はともあれ、世界共通語にまでなっているMANGAと、その兄弟ともいうべきアニメを楽しむ習慣は「活字文化」を駆逐するものではなく、共存共栄するものであることを願うばかりです。
毎年10月31日は「世界都市デー」です。
国連の制定(2013/平成25年)による記念日(国際デー)で、都市化に関する国際的な相互協力を促すことを最大の目的としています。近代以降の日本の都市化の歴史にもいえることですが、都市化はある程度の秩序立った過程を経ないと、さまざまな弊害をもたらします。そのことは電設(建設)関連の仕事に従事している読者の皆様が痛感されていることと思いますが、世界都市デーに改めてそのことに想いを致すことは、重要ですよね。
