☆営業トークに好適!!11月の記念日特集②
ご承知のように明治維新の後、西洋文明が堰を切ったように流れ込んだわけですが、これもそんな事例の一つです。
1894(明治27)年11月24日、上野の旧東京音楽学校奏楽堂(現東京芸術大学)にて、本邦初の「オペラ」が上演されました。
そのため毎年11月24日は「オペラ記念日」となっています。
演じたのはオーストリア=ハンガリー大使館職員で、演じられたのは『ファウスト』の第1幕でした。
大使館職員が実はプロのオペラ歌手だったのかどうかは分かりません。日本の上級武士階級などは「能の一つも謳い、舞えなければ武士のたしなみがない」と言われたそうですが、日本初のオペラを演じたのも、本職の歌手ではなく音楽の都ウィーンからやってきた「教養としてのオペラ」を習得していた人なのかもしれませんね。
それはともかく、上野の音楽学校奏楽堂でのオペラは「舞台演出」をきちんと行ったオペラとしては本邦初でしたが、簡易的な演出によるオペラは江戸時代に長崎・出島でやられていたようです。
さらにはコンサート形式でオペラの曲目を演奏・歌唱したという記録は、上野の音楽学校でのそれ以前に、いくつかあったという記録も残されています。
「オペラの日」と同じく、毎年11月24日は「進化の日/Evolution Day」です。
要するにあの19世紀英国の自然科学者、チャールズ・ダーウィンが、かの有名な「進化論」の基になった著書『種の起源』を上梓した日が11月24日(1859年)だったのです。
それにしても、英語の記述を直訳したのでしょうが、「進化の日」って、なんかおかしいですよね。「進化論記念日」でいいじゃないかと思いますが、それはそうと、やっぱり1859年という年号に注目したくなります。
1859年は日本の元号でいえば「安政6年」に当たりますが、この年、長崎において日本初の「人体解剖」が、オランダ人医師ポンペの手で行われています。日本で本格的な西洋医学が取り入れられるのは明治維新以後ですが、幕末において既にその種がまかれていたことが、この事実からも分かります。
そういう意味合いからいえば、1859年という年は、日本における西洋医学が「一段進化した年」ともいえそうです。
先ごろ、今年のノーベル賞受賞者が発表され、日本からは大阪大学特任教授・坂口志文さんがノーベル生理学・医学賞を授与されました。同じく京都大学特別教授の北川進さんがノーベル化学賞を授与され、10年ぶりの日本人ダブル受賞となりましたが、第1回目のノーベル賞授与式は1901(明治34)年11月27日に実施されました。そのため毎年11月27日は「ノーベル賞制定記念日」です。
日本のノーベル生理学・医学賞の受賞者はこれで6人目(7年ぶり)、ノーベル化学賞の受賞者は9人目(6年ぶり)となったそうで、物理学賞を合わせたノーベル自然科学3賞は総計27人目、となります(平和賞・文学賞など全分野を合わせたノーベル賞の日本人受賞者の数は計31名。欧米以外の国では最高の成績となっています)。
