☆組合による次世代育成活動①東京都の巻
今秋から不定期的に、全国の電気設備工事関連の組合による、次世代育成の現況をご紹介していきます。
1回目の今回は、東京都電気工事工業組合(以下、都工組)の取り組みです。
都工組の代表的な取り組みは、主に中学生を対象とする「出前授業/電気と暮らし」および「電気工事の職場体験」です。
このうち「職場体験」は、長い年月にわたって実施してきた「出前授業」の経験を生かした、バージョンアップ型の次世代育成事業といえるでしょう。
都工組の公式サイトによると、この取り組みは、例えば、生徒たちが普段学んでいる校舎内の施設の点検やそれに付随する簡単な作業を、生徒たちの目の前で行うというところが実践的です。
さらには、「仮想の家の平面図を基に、その家の電気工事のための設計を実施し、完成させる」といった、魅力的なプログラムを実施しているようです。
校舎内の設備の点検やそれに付随する作業の数々は、生徒たちにとってまさに身近で、最も具体的な、電気工事に関する啓発的授業になりそうです。
この取り組みをやっている組合は少なくないでしょうが、仮想の家の平面図に、配線を実施していくというプロセスは、生徒たちの知的好奇心をも刺激しそうな取り組みです。
これを発展させて、生徒たちの「理想の自分の部屋」の平面図を書いてもらい、そこに電気工事の配線図を書き入れていくなどという作業も楽しそうです。
生徒たちにとって、校舎が身近な学び舎とすれば、自分の「理想とする部屋」は、生徒たちにとってまさに「夢のお城」。学び舎と夢のお城の電気工事用設計図の作成は、電気化工事という仕事そのものへの関心も、子どもたちの柔軟な脳の片隅にインプットされていきそうな試みだと思いますが、いかがでしようか。(以下、次号に続く)
☆大阪メトロの顔認証改札どんな具合!?
大阪・関西万博が開幕してもうすぐ2か月が経過しようとしています。
当初ほど話題が上らなくなりつつあるのが気になりますが、前評判の悪さに比べると、実際に行った人の話では「思ったよりよかった」という意見が多いようです。
それが「評判が悪かった割にはよかった」のか、「評判とは関係なくよかった」なのかがイマイチ分かりませんが、行ったら絶対に楽しいはずですよね。会場の混雑ぶりはともかくとして。
それはそれとしまして、本欄が大阪・関西万博に関連する出来事のなかで、ひそかに注目しているのは「大阪メトロ130駅で開幕前に実施された顔認証改札」の話題です。
本欄でも3月半ばに取り上げましたが、これに関するニュースは思った以上に少ないようです。大阪メトロが擁する駅の数は134ですから、130駅というのはほぼ全ての駅に配置されたといえます。
マイナ保険証と同様、顔認証など複雑な紐づけは、システムの初期においては故障の要因になりやすいものですが、鉄道駅に顔認証が必要なのかどうかという問題も含め、本欄では今後の推移を見守りたく思います。