☆真夏に特に集中!!リチウムイオン電池事故
本号「9コラム・ワーキングウェア」欄でも触れているように、モバイル、コードレス電動工具、電動アシスト自転車、ノートパソコンなどの貴重な動力源になっているリチウムイオン電池の劣化による「火災・爆発事故」が増ええているそうです。
リチウムイオン電池の利用はファン付き作業着も同様で、件数はさほど多くはないものの、ファン付き作業着のリチウムイオン電池の不具合による火災・爆発事故も発生しているといいます。
6月26日付NHKのニュースサイトによると、昨年までの5年間の事故で最も多かったのはモバイル用のバッテリーでした(計361件/全体の19.4%/以下、集計数値はいずれも製品評価技術基盤機構=NITEの調査)。
次に多いのは電動アシスト自転車用バッテリーの事故で、計202件(全体の10.9%)。次に多いのが充電式電動工具で計171件(全体の9.2%)。さらに、充電式掃除機(計157件、全体の8.4%)、ノートパソコン(計134件、全体の7.2%)、ポータブル電源(計110件、全体の5.9%)、スマートフォン(計102件、全体の5.5%)と続きます。
発生時期のピークが6月~8月なのは、リチウムイオン電池が熱や衝撃に弱いからで、夏場には酷暑の環境の中での使用が増えることが、事故の原因につながっているのでしょう。車内温度が50度以上にもなる車の中で無造作に置きっぱなしにする、乱暴な扱い方を繰り返すなどの酷使は、ご法度と心得ておいたほうがいいでしょう。
また、コードレス電動工具などの場合、リチウムイオン電池が正規品ではなく、サードパーティー製の代替品だったりすると、危険度はより増すようです。
さらにリチウムイオン電池が劣化し、爆発・炎上に向かうプロセスでは、電池が膨張する現象が多く見られています。
したがって、リチウムイオン電池が膨張していたら爆発・炎上の「前兆」と心得、すぐに金属製のバケツに入れ、フタをアルミテープなどで固定すると、発火後の延焼予防になるとのことです。金属製のバケツがない場合には、土鍋と土鍋のフタも有効活用できるとアナウンスされています。
リチウムイオン電池は本当に便利です。便利であるがゆえに、取り扱いに注意し、特に酷使はしないよう、十分に気をつけていきたいものです。
☆年間150万トンのCOを生成CO2電解装置
東芝エネルギーシステムズ株式会社と株式会社東芝は6月24日付で「年間150万トンのCOを生成可能なCO2電解装置C2One TMの実証運転を完了」と題するプレスリリースを発信しました。
要するに「工場などから排出される二酸化炭素(CO2)を電気分解し、一酸化炭素(CO)に変換し、合成燃料や化学品など価値ある資源に再生するPC2の中核となるCO2電解技術について、社会実験規模と想定する、年間150万トンのCOを生成できるCO2電解装置C2One TM」のプロトタイプ機を開発したのだそうです。
同社・浜川崎工場にC2One TMを設置、実証実験を行った成果は、脱炭素社会構築にも大いに貢献することでしょう。今後の推移が楽しみです。